こまこまぶろぐ

妻一人、息子二人と暮らす父親の奮闘記

#168 土木技術者が今後の土木を考えてみる

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土木ってイメージが悪い

「きつい・きたない・きけん」の3Kの代表的な仕事。
それでも存続するのは公共事業で国が予算化してお金をばらまくから。
とくに田舎の方では仕事自体がないので土木建設業で潤ってる業者がいて
そこで働いている人の生活の糧になってる。
昨今、現場で働く人の高齢化、担い手不足で存続できない業者さんが多い。
これって土木業界だけでなく第一次産業の農業、漁業、林業など全てにあてはまる。
国家の礎を支えてきた業界に元気がない。


土木にはマーケティング的な概念がなく需要がない道路やダムをつくってばかりとの印象も世間にははびこってる。
たしかに公務員には経営学や財務諸表が分かるような人間はいない。
民間の経営ノウハウや収支の概念がないし、役所は誰も責任をとらない

 

しかし、先日の関東を襲った台風19号ではダムが一役買った。

民主党政権下では「コンクリートから人へ」のスローガンのもと建設中止に追い込まれそうになったダムだ。

www.ktr.mlit.go.jp

治水は国家を治めることと同義とされるもっとも根幹となるもの。

 

これからの地方の土木業界
地方の土木業界も労働力不足が見込まれる中で働き方改革はまったなしの課題。
なのに無駄な書類などクソ仕事は一向に減る気配なし。

とあるブログに、次のとおり書かれていた。

A 土木技術者へのアンケートに「家族が就職する際、建設業種を勧めるか?」という質問があった。回答者の89.3%が「いいえ」と答えていた。理由として「給与が安い」、「仕事が危険」、「休みがない」が上位を占めた。中には「底辺の職種だ」と回答した技術屋さんもいた。忖度なしの本音だろう。ケガなく安全で、週休2日で、収入も将来も安定している業種で働く人には信じられない回答だと思う。

今年、スーパーゼネコン各社は過去最高額の賞与、昇給があったと聞いた。同じ日本で同じ業種で働く者でありながら、この差はいったい何なのか。これが「二極化」か。いったい誰が二極化を進めているのか。地方の会社は努力していないと言うのか。

——技術屋の「本音」は、なかなかオモテには出てこないようだ。

A これはある技術屋さんから聞いた話だ。「農家のトラクターは公道に土を落としても、誰も文句を言わない。建設業者のトラックが土を落としたらどうだろう。誰かがお役所に通報し、清掃とお詫びが要求され、発注者による叱責もある」。

「ところが、地元からは『あれやって、これやって』。まさに便利屋扱い。何をやってもタダでできるように使われる。常に低姿勢。汚れる仕事も厭わない。雨にぬれても休まない。少々熱があっても我慢する。だって納期も、使えるお金も人員も決まっているから、しかたない。やりがい、達成感?もういい加減にしてほしい。こんな嫌な仕事はない。息子は県外へ就職させるんだ」。

地域建設業を取り巻く様々な構造が変わらない限り、地場の技術屋さんの嘆き節が止むことは、当分ないと思う。

書かれているとおり「やりがい、達成感」といった目に見えないものだけでは限界がある。土木業界も、休みがあって、家族との時間がとれて、給与もそこそこ貰えて、という魅力ある言葉がでてこないとほんとジリ貧になってしまう。

 

土木は会社の成長フェーズで考えた場合、成長期はとっくに過ぎて成熟期から衰退期。

これは資本主義経済の中で土木という産業がどこにポジションがあるかという根本を思考する必要がある。

介護、医療、パチンコ、学習塾どこの産業も職種も同じような課題を抱えている。

高齢社会で介護は社会的に必要な仕事なのに労働環境は厳しい。

それと似たような構造的な課題があるから思考停止してしまう、、、。

 

以上こまこまでした。