こまこまぶろぐ

妻一人、息子二人と暮らす父親の奮闘記

#154 公共事業に蔓延する必要悪な談合とは

f:id:komakoma41:20191001030902j:plain

どうもこまこまです。

 

課長から談合情報が入ったとの報告があった。

公共事業には談合はつきものです。

実際に大手建設会社は談合で法的な裁きをうけ「脱談合」とか公然と言ってます。

建設業界では昔から必要悪との認識もあり談合の噂は絶えません。

 

必要悪とはどういうことか。

 

そもそも公共事業というのは道路や橋をつくるために計画・設計や調査、測量、工事など多種多様なことをいう。

そんな多様なこと役所が直接実施する能力はないので委託や請負による専門業者と契約を結びやってもらう。

業者にお金を払ってその成果物である設計図面や道路といった仕様を定めた目的物を納品する。

 

ここでつくってもらう業者を選ぶ入札という行為がでてくる。

役所としては仕様を定めて積算(見積り)して入札に向けて予定価格を算定する。

業者側に対価として払うお金の源泉は納税者からの血税

 

納税者からすると予定価格よりなるべく低く会社に依頼して良いものを安く手に入れたい。

業者側からするとなるべく高い価格でその契約を成立させたい。

ここでフェアな入札を行いもっとも安い値段を提示した業者と契約するというのが本筋。

 

しかし業者側はみんなで毎回競争して疲弊していくことがバカらしいと考える。

見積書つくるのも大変だし既に手持ちの仕事が手一杯ということもある。

なので事前に相談して順番に仕事をとることでなるべく高値で契約を成立させる。

 

これが必要悪な談合。

 

これは論理が破綻していますしりっぱな法令違反になります。

適正な競争が行われないと不当に納税者の税金を支出されてしまう。

なので談合があると役所側はけしからんとなるが、この談合情報が嘘かもしれない。単なる怪文書かもしれない。妬みやっかみの類かもしれない。

 

そこで各業者を呼んで事情を聴取する必要がでてくる。

本当に談合が行われているとしたらそれはけしからんこと。

だが誰が「お前は談合したか?」と問われ「やりました」というバカがいますか?

 

実際に一人ひとり会社の社長さんを呼んで事情聴取を決行。

みなさん「話し合った事実なんかありません」と口をそろえます。

 

役所としては誓約書まで取って談合情報は信ぴょう性がなく入札事務を進めることとする。

自分たちの自己保身を固める。

 

ちなみに入札事務を簡素化するために役所側が10社程度の業者を指名している。

ここの10社を指名する行為にもダークな部分があり誰でも可能な一般競争入札にしないという側面もある。

 

必要悪な談合ってあってはならぬがなくては社会が成り立たない。

建設業界の談合をテーマとした池井戸潤の小説

鉄の骨 (講談社文庫)がありますのでご紹介しておきます。

鉄の骨 (講談社文庫)

鉄の骨 (講談社文庫)

 

 以上こまこまでした。